1. 業務コラム
  2. 許認可・申請代行
  3. 「認可申請」建設業許可の承継①|親子での事業承継は「早めの準備」が大事
建設業許可 父から子への事業承継

今回から4回にわたって、私が実際にお手伝いした「建設業許可の承継」のお話をご紹介します。
第1回は、お父様から息子さんへの事業承継です。

2年ほど前のことです。太宰府市で個人事業として建設業を営まれている事業者様について、お父様から息子さんへ建設業許可を引き継ぐ「事業承継認可」の手続きをお手伝いしました。

この事業所では長年、お父様おひとりで「経営業務の管理責任者」と「営業所技術者」の両方を担ってこられました。息子さんも以前から一緒に働いておられましたが、お父様も少しずつご高齢になられてきたことから、私は数年前から「いずれ事業承継のお手伝いが必要になるだろう」と意識していました。

「いざというとき」では間に合わないことも

建設業許可は、後継者の方も許可の要件を満たしていなければ引き継ぐことができません。

このケースで一番のポイントになったのは、息子さんに「経営業務の管理責任者」としての要件を備えていただくことでした。

息子さんの場合は、お父様のもとで経営業務を補佐した経験によって要件を満たす方法です。この方法では、6年以上の経験が必要になります。そして大切なのが、その経験を書類で確認できるようにしておくことです。給与の支払いや、事業所に在籍していることがわかる書類が欠かせません。

そこで、毎年の確定申告のときにも、息子さんが給与を受け取り、継続して働いていることがきちんと確認できるよう、早い段階から意識して準備していただきました。

営業所技術者のほうは、息子さんがすでに必要な資格をお持ちだったので、要件を満たしていました。

こうして経験と資格の両方がそろい、事業を引き継ぐための条件が整いました。

ここがポイント

  • 補佐経験で要件を満たすには、6年以上の経験が必要です
  • その経験を「書類で確認できること」が大切です
  • 毎年の確定申告のときから意識しておくと安心です

経審や入札のことも考えて、承継のタイミングを調整

この事業者様は、建設業許可だけでなく、毎年の経営事項審査(経審)や、複数の市町村への入札参加資格申請も行っておられました。

そのため、「許可を引き継いだら終わり」というわけにはいきません。

いつを承継日にするか。経審や、それぞれの発注機関への入札参加資格の手続きをどう進めるか。お仕事への影響をできるだけ小さくできるよう、承継のタイミングには特に気を配りました。

前もって準備を進めていたこともあり、無事に、お父様から息子さんへ建設業者としての地位を引き継ぐ認可を受けることができました。

すべての手続きが終わったときは、私も本当にホッとしました。

事業承継は、数年前からの準備が大切です

事業主の方がご高齢になってから急いで考え始めると、後継者の経験年数や資格が足りず、すぐには引き継げないことがあります。

特に個人事業の場合、ご家族が一緒に働いていても、その経験を客観的な書類で確認できないと、許可要件の証明が難しくなることがあります。

今回を振り返ってみると、数年前から承継を意識し、息子さんの経験や資格を確認しながら準備してきたことが、スムーズな承継につながったと感じています。

「将来は息子に継がせたい」
「自分が動けなくなったとき、許可を引き継げるのか知っておきたい」

そう思われたら、承継がまだ先のことでも、どうぞお早めにご相談ください。今の状況をお聞きして、将来に向けて何を準備しておけばよいかを一緒に整理いたします。

むらせ行政書士事務所では、建設業許可の事業承継認可はもちろん、経審や入札参加資格申請など、承継後の手続きまでご相談を承っています。


関連する業務案内

建設業許可の申請・更新・承継については、「建設業許可」ページをご覧ください。経営事項審査・入札参加資格申請・建設キャリアアップシステムについては、「建設業関連」ページでご案内しています。

あわせて読みたいコラム


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です

トップへ戻る